守護になった富樫氏
今から700年ほど前に、鎌倉幕府をたおした足利尊氏(あしかがたかうじ)にしたがって手柄(てがら)をたてた富樫高家(とがしたかいえ)は、1335年[建武2]に富樫氏の中で初めて加賀国[加賀地方]の守護(しゅご)になりました。これまでは、守護であった北条氏(ほうじょうし)の代理として加賀を治めていましたが、国ごとに置かれて、軍事や政治の仕事をする守護になったことで、大きな力をもつことになりました。
高家の子どもの氏春(うじはる)と孫の昌家(まさいえ)も守護をつとめましたが、室町幕府のなかで勢力争いがあって、昌家が亡くなると、守護の職は富樫氏から斯波氏(しばし)に移りました。昌家の甥(おい)の富樫満春(とがしみつはる)が守護にもどるまでの27年の間、富樫氏は守護の職をうばわれていました。
富樫氏の家系図
富樫氏が本拠地とした地域/野々市市本町(ほんまち)~金沢市四十万(しじま)