縄文人のくらし
人々の家は、深さ50cmほどの大きな穴をほって、その中に柱を立てる竪穴住居(たてあなじゅうきょ)とよばれる家に住んでいました。家のまん中には、火をたいた炉(ろ)があり、屋根はカヤとよばれる細くてじょうぶな植物で葺(ふ)かれていました。
縄文人は、クリ、クルミ、トチ、ドングリといった木の実やイモなどの植物をおもな食べ物としていました。クリ、クルミはそのままでも食べられますが、アク[タンニンという渋(しぶ)みの要素]のあるトチノミやドングリは、皮をむいて実を細かくくだき、それを土器で煮(に)たり、水にさらしてアクをぬいて食べました。また、川でとれるサケ、マスなどの魚、狩りをしてとったシカやイノシシも大切な食料でした。
衣服はアンギン[植物からとった繊維(せんい)を編(あ)んだ布]でつくられ、寒さを防ぐためシカやイノシシの毛皮も使われていました。
御経塚遺跡に復元(ふくげん)された森
多くの食料を手に入れることができる豊かな森が、ムラのまわりに広がっていました。
ムラの人々は、秋の共同作業で木の実を採集(さいしゅう)しました。