国際交流員(CIR)であるエドワード・ミルナーは、令和3年9月まで野々市市役所に勤務し、
本市の国際化の推進に取り組んできました。
平成31年から令和3年まで、隔月で市広報誌に掲載されたコラム「エドのっティ―タイム」では、
エドが日々感じる日本とイギリスの違いや母国イギリスの文化などについて紹介してくれました。
このページでは、過去のコラムをまとめて掲載します。
市の国際交流員に着任したのは、今から4 年前のこと。考えてみると昔のような、最近のような気がしてきます。野々市市に来てからさまざまな業務に携わることができて、プライベートでもたくさんの思い出を作ることもできて、貴重な経験になったと思っています。しかし、残念ながら9月末で任期が終了となり、野々市にいるのは残りわずかです。
日本に住んで自分が変わったところは驚くほどたくさんあります。例えば、座る時に「よいしょっ」と言う癖が付いてしまって、同じイギリス人から不思議に思われるようになりました。そして、あまりにも英語で話すことが少なくなったせいで、英語で話すと単語を思い出せなかったり、なぜか日本語が出てきたりすることもあります。
しかし、野々市市での生活で得られた一番貴重なものは、地域の人と築いてきた絆だと思っています。友達を作ることもできて、ご縁のあった人から日本について学ぶこともあれば、イギリスについて知ってもらうこともたくさんありました。それが真の国際交流ではないでしょうか。
みなさんが温かく受け入れてくれたおかげで、野々市市で暮らした時間が素晴らしい経験となりました。4年間、本当にありがとうございました!
「イギリス料理は本当にまずいの?」とよく聞かれるほど、イギリス料理の評判は悪いです。確かに、隣国のフランスやイタリアの料理にはかないませんし、シンプルなものが多いですが、けっしてまずいことはないと思います。イギリス料理といえば、「フィッシュ&チップス」を思い浮かべる人が多いでしょう。油で揚げた白身魚に太いフライドポテトをタルタルソースと食べる料理です。本場の味が恋しくて日本で何回か食べたことがありますが、やはり味はちょっと違いましたね。帰国するたびに必ず食べます。また、イギリスを代表する料理として「ローストビーフ」もあります。ローストした牛肉にニンジン、ジャガイモ、ブロッコリーなどの野菜の付け合わせ、その上にグレイビーソースをかけた料理です。そして、ヨークシャープディングという甘くないシュークリームの皮のようなものも一緒に食べることが多く、ものすごくおいしいです。
しかし、イギリス料理の強みはお菓子にあると思います。外がカリッと中はしっとりのスコーンの上に濃い生クリームといちごジャムをのせて食べることも。紅茶とセットで食べることから「クリームティー」と呼ばれています。評判の悪さに反して、イギリス料理は実はおいしいものがたくさんあります。機会があればぜひ食べてみてください。
自分の出身地はイギリスのオックスフォード市だと言うと、よく勘違いされることがあります。それは、天才だと思われてしまうことです。なぜなら、イギリス最古の名門校オックスフォード大学があるからですが、残念ながら私はオックスフォード大学を卒業していません。頭の良さを期待されると困ります!
私の地元・オックスフォードは、イギリスの南部に位置する15万人程度の都市で、特に大学関係の観光地が多くあります。その一つ、クライストチャーチ・カレッジは、大広間や廊下が『ハリー・ポッター』のロケ地として使われたことから、いつも観光客で賑わっています。また、オックスフォードには独特の遊び「パンティング」があります。小さな船に乗って、長い棒を川底に押し当てながら川をのんびりと進んでいく遊びです。そして、ごく普通の住宅地の屋根に思いっきり頭から突き刺さったサメの彫刻はオックスフォードを代表する面白風景です。ヘディントン地区にあるこの彫刻は「ヘディントン・シャーク」と呼ばれ、昔から住民に親しまれてきました。短い紹介でしたが、コロナ収束後はぜひオックスフォードへの訪問をおすすめします!
旅行先のホテルにチェックインする時、外国人の観光客に道を聞かれた時、いつも頼りになるのはジェスチャー。しかし、国によってジェスチャーの意味とニュアンスが大きく変わってくることは知っていますか。例えば、ブルガリアでは、うなずくのが「いいえ」、首を左右に振るのが「はい」と、日本と逆の意味です。また、インドでは、首をかしげるように振るのも「はい」との意味です。これを知らないまま旅行に行くと、大混乱になりそうですね!
日本でも、外国人に誤解されやすいジェスチャーがあります。例えば、日本で「こっち来て」を意味するジェスチャーは、アメリカを含めて多くの国で「あっち行け!」に見られてしまいます。また、おなじみのピースサインですが、イギリスやオーストラリアでは逆にして(手の甲を相手に向けて)するとケンカを売っているのと一緒です!
万国共通だと思いがちなジェスチャーですが、外国人とのコミュニケーションで思いがけない混乱を招くことがあります。コロナ禍でなかなか海外旅行に行けませんが、次に行く機会があれば、言葉だけでなくジェスチャーにも気を付けましょう!
国際交流員として日本語を英語に訳すことが多いですが、どうしてもきれいに訳せない表現が出てくることもあります。どの言葉にも特有の表現がありますが、「よろしくお願いします」、「お疲れ様です」、「仕方ない」など、日本語の場合は非常に多い気がします。表現の豊かな日本語は素晴らしいと思いますが、翻訳する側としては少し困ります!
そこで、英語にもなかなかきれいに訳せない表現がないか考えてみたので、いくつか紹介したいと思います。まず思い浮ぶのは「home」(ホーム)です。「家」とよく訳されますが、意味は少し違います。建物だけでなく、より広い意味で自分にとっての一番心地良い場所、帰りたいと思える場所を指す言葉です。自分の地元や国も、「home」と呼ぶこともあります。
次に、「I miss you」(アイミスユー)という表現は、直訳すると「あなたを欠いている」となりますが、より自然な言い方にすると「あなたに会いたくて寂しい」というような意味です。「恋しい」に近いですが、恋人以外の人に言うこともありますね。最後に、ちょっと珍しい英単語「serendipity」(セレンディピティー)は、「偶然で嬉しい発見」を意味します。例えば、ずっと羽織っていなかった上着のポケットに 5 千円札を見つけたことは、「serendipity」と言えます。ハリー・ポッターの呪文にありそうな言葉ですね。
他にも色々ありますが、この辺にしましょう。興味があればぜひ調べてみてくださいね!
「Remember, remember, the fifth of November (思い出そう、思い出そう、11月の5日を)」
イギリス人なら誰もが知っているこの童謡の歌詞を、この時期になるとふと思い出します。その日に何があるのかというと、イギリスの行事「ボンファイア・ナイト」(かがり火の夜)です。
毎年、街頭で大きなかがり火を燃やし、盛大な花火を打ち上げて祝います。11 月という寒い時期に花火を打ち上げるのは、日本との大きな違いですね。そして、「ガイ」というわら人形とパレードをし、その人形を火の中へ放り込むこともあります。これは、500 年前に実在していたガイ・フォークスという人物を表しますが、なぜ彼は毎年火あぶりにされるほど嫌われるようになったのでしょうか。
それは、お祭りがもともと始まった理由である1615年イギリスで起きた「火薬陰謀事件」にあります。当時のイギリス国王に対して反感を持っていた数人の陰謀者が、ロンドンにある国会議事堂を大量の火薬で爆破しようとした事件です。結果として、地下室に仕掛けてあった火薬の樽が見つかり、犯人の一人であったガイ・フォークスが捕まったことで、計画は見事に失敗しました。以降、陰謀の失敗を祝う「ボンファイア・ナイト」が行われてきたとされています。
ちなみに、日本でも聞く「タフガイ」などの言葉に出てくる英語の「ガイ」(男を意味する俗語)は、この話のガイ・フォークスに由来しています。「火薬陰謀事件」は失敗に終わりましたが、日々使われる言葉に名前が残りましたね。
イギリスと日本は、島国であること、お茶を好むことなど、共通点が色々ありますが、最近はもう一つの意外な共通点に気づきました。お互いの国に対して、少し変わった呼び方をしていることです。「Japan」と「イギリス」は、本来の「日本」と「United Kingdom」とはかなり違った呼び方になっていますね。なぜかというと、「Japan」と「イギリス」という名称はどちらも違う国を経由して伝わってきたものだからです。
両方とも正確な由来をめぐり諸説ありますが、「Japan」という呼び方は、マルコ・ポーロが13 世紀に中国へ旅し、日本のことを知ったのが由来だという説が有力です。当時の中国語では「日本」は「ジーペン」というような発音で呼ばれていたそうです。それを耳にし、マルコ・ポーロがヨーロッパに帰り、はるか東の方にある「黄金の国・ジパング」について語りました。そして、それが変形し「Japan」という形でイギリスへ伝わったと言われています。
また、「イギリス」という名称は、16 世紀にヨーロッパから日本を訪れたポルトガル人に由来するとされています。出会った日本人に「イングランド」をポルトガル語で「Inglez(イングレズ)」と紹介し、それが「イギリス」として日本語になったと言われています。
こうして、イギリス人と日本人は歴史上なかなか出会えず、いつの間にか違う国の人が決めた名前でお互いを呼ぶようになったんですね…今さらですが、ちゃんと自己紹介をしたかったですね!
「蒸し暑い!」
初めて日本に到着し、成田空港で飛行機から出た瞬間にそう思いました。イギリスで生まれ育った自分は、真夏の日本のような蒸し暑さを経験したことがなく、ショックでした。空気ではなく、まるで水の中で呼吸しているような気分になりました。一方、
イギリスは日本に比べて湿度が低く、気温が上がってもそれほど暑く感じません。こうしたことから、冷房を設置している家庭はわずか0.5%しかありません。
気候の違いに驚いたことは何度もあります。野々市市に来てはじめて過ごした冬は、大雪に見舞われ、毎年こんなに雪が降るのかと思いました。イギリスでは雪が降ることが少なく、降っても積もらないことが多いです。
そして、ほかにも大きな違いがあります。イギリスは日本よりも高い緯度に位置しているため、冬は日が短く、夏は日が長いです。中学生の頃、冬の間はまだ暗いうちに学校に通って、帰るときにはもう暗くなりかけていたという記憶があります。冬は家に引きこもりがちですが、夏は快適でいつまでも起きていたい気分になります。
異なる点が多い石川県とイギリスですが、大きな共通点は、雨です!イギリスは雨がよく降ることで有名ですが、そのおかげで日本海側のやや雨の多い天気にすぐに慣れることができました。
国際交流員としての仕事で学校に行くことが時々ありますが、自分が子供の頃に通っていたイギリスの学校と色々違うところがあって、驚くことが多いです。今回は、その違いについて少し紹介します。
一つ大きな違いは、学年が4 月ではなく夏休みが終わってからの9月から始まるということですね。しかし、冬に向けて学年が始まるより、桜が咲く、暖かくなってきている時期に学年が始まる日本の生徒が少し羨ましいですね。
そして、イギリスの小学校は4歳から11 歳まで、中学校は11 歳から16 歳まで、高校はさらに18歳まで2年間あります。日本より2 年間も登校年数が長いです。これも日本の方がいいかな!
教室では、テーブルに5~6人が座って授業を受けるパターンが多くて、ペアやグループで学習したり、課題について話し合ったりすることがよくあります。また、授業中に手を挙げて先生に質問するなど、座って聞くだけでなく積極的に授業に参加することが評価されます。
部活動は、日本の生徒に脱帽するところですね。日本には放課後も週末も部活動に参加する生徒もいると知ったときはびっくりしました。僕は学生の頃、宿題だけで手いっぱいでした!イギリスにも部活動がありますが、基本的に週に1回で、参加者も少ないです。
ほかにも色々ありますが、これだけでもイギリスの学校が日本とかなり違うと分かっていただけたでしょうか。最近はコロナウイルスの影響で学校が休校になったり、大変なことが多いですが、みなさんも体に気をつけてお過ごしください。
このコラムの名前の由来にもなっている、イギリスの習慣「ティータイム」。午後 3 〜 4 時頃に家族や友達が集まってお茶やお菓子を楽しむ習慣で、「アフタヌーンティー」とも呼ばれています。イギリスのどの家庭でも、ゲストを迎えるとき
にまず出されるのはティーポットです。
イギリスは、やはりお茶好きな人が多く、トルコとアイルランドに次いで世界で3番目に一人当たりのお茶の消費量が多い国です。しかし、数多くあるお茶の種類の中で、紅茶にミルクという飲み方が圧倒的に主流であり、それ以外のお茶を飲むことがほとんどありません。
一方、日本では、緑茶、麦茶、ほうじ茶など日頃から飲まれているお茶の種類が豊富であり、日本に来て初めて知るものばかりです。今まで飲む機会もなかったお茶を楽しむようになり、今では紅茶派であった僕はすっかり緑茶派になってしまいました。イギリス人はお茶好きだというのを誇りに思う人が多いのに、たった一種類のお茶しか飲んでいないじゃないか、と不思議に思うようにもなりました。
しかし、最近のイギリスではお茶を飲む人が減ってきており、ティータイムの習慣が消えてしまうのではないかと不安な声が上がっています。ティータイムの落ち着きよりも忙しい毎日の助けになるコーヒーの効果を求めているからか、若者の間ではコーヒーの方が人気を高めています。いつか「ティータイム」から「コーヒータイム」に変わる日が来るのでしょうか。
日本は、特に石川県は、おいしい海鮮料理がたくさんあり、シーフード好きな僕にとってはとてもうれしいことです。しかし、日本に来るまではそれほど海鮮料理を好んでいませんでした、というよりは食べる機会が少なかったです。
これはなぜかというと、日本と同じ島国なのに生まれ育ったイギリスではシーフードを食べる習慣がさほどありません。日本に来てから気づいたことですが、ちょっと不思議に思います。もちろん、白身魚のフライとフライドポテトの「フィッシュ・アンド・チップス」はよく食べますが、そこでほぼ留まっている気がします。イギリスでは海老、カニ、貝類は値段が高くて高級なイメージが付いていますし、イカやタコは食の対象だという意識すらありません。イカとタコの本来の見た目を思い浮かべて食べる気になれない人が多いと思いますね。
なぜイギリスでは魚を食べる文化が発展してこなかったのだろう?と考えたところ、恐らく平地が多くて家畜を飼うための土地に困らなかったことで、今まで魚に頼らなくてもよかったというのが一つの要因なのではないかと思いました。果たして本当にそうなのかどうかははっきり言えませんが、いずれにせよ、いつかイギリスに帰ってもすぐにまた寿司やたこ焼きを食べたくなる気がします。
11月に入ると、どの店にもあったカボチャや魔女などをテーマにしたグッズがなくなって、ハロウィンの時期が終わったなと毎年この頃になるとそう思います。日本は、ハロウィンを含めて海外からの年中行事を祝うことがよくあります。クリスマスもバレンタインデーもありますね。一方、イギリスで日本の行事を祝うことが少ないですが、節分などの風習をイギリスのみなさんに紹介して普及させたいですね。(笑)
実は、日本でよく祝っている海外からの年中行事が海外のものとは少し違うこともあります。例えば、若者の間で人気のあるバレンタインデーは、日本だと女の子が男の子にチョコレートをあげることが基本ですが、イギリスだと男性が女性に花束を贈ったり、一緒にデートに行ったりすることが基本になっているカップルのための日です。
また、ハロウィンになると怖い仮装をするのが定番ですが、日本の方は怖い仮装よりも好きなキャラクターのコスプレをすることが多いと思います。そして、イギリスでは、10月31日の夜に子供が仮装をしながら近所の家を回って「トリック・オア・トリート!」と呼びかける風習があります。子供にとってはたくさんお菓子をもらえる最高の日ですが、日本にはあまり定着していないと思います。定着しないのは残念ですが、きっと子供たちの健康のためになっていますね。
日本にはおいしいものがたくさんありますが、僕は特に和菓子が好きです。イギリスには大福、たい焼き、団子などのようなお菓子がなく、帰国したらすぐに食べたくなる気がします。特に餡子は日本独特のもので、外国人の知り合いでなかなか慣れないという人もいますが、僕ははじめて食べたときからずっと好きです。そして、日本のお菓子は形もきれいで魅力があると思います。
一方、イギリスはティータイムの国だけあって、色々なお菓子があります。代表的なのはもちろんスコーンです。ケーキとパンの中間にあるようなもので、クリームとジャムを塗って食べます。また、フルーツ、クリーム、ケーキを積み重ねた「トライフル」というデザートもおいしいです。しかし、僕の一番好きなお菓子はショートブレッドというパサパサとした食感の甘いビスケットです。日本でも普通に売られていますので、ぜひ食べてみてください。
日本にもイギリスにもお茶と一緒にお菓子を食べる文化があると思いますが、イギリスではビスケットをミルクティーに浸してから食べる人が多いというのは知っていますか?イギリスではマナー違反かどうかについて意見が非常に分かれていますが、意外とおいしいのでお勧めします。しかし、イギリス人の前では念のため控えましょう。
今月で完全に夏の本番に入りましたが、みなさんはどのようにお過ごしですか?日本の夏といえば、お祭り、花火、肝試し、スイカ割りなど様々なものがありますが、国によって夏の過ごし方は大きく異なります。例えば、日本でもイギリスでも典型的な夏のレジャーとしてバーベキューがありますが、海外ではバーベキューの様子がかなり違うのをご存じですか?
違いの一つはバーベキューで食べるものです。例えば、イギリスや英語圏では、ハンバーグやソーセージを焼いて、その場でパンに挟んでハンバーガー風に食べるのが定番になっています。日本に来てはじめてバーベキューに行った時は、ホットドッグにすればいいのにと思いながら串付きフランクを食べた思い出があります。そして、当然ですが、イギリスでは締めに焼きそばを食べることもないですね。
とはいえ、日本の夏には魅力があると思います。イギリスには日本の夏祭りのようなものがなく、夏に花火を打ち上げることもありませんので、僕にとっては新鮮で楽しいです。
そういえば、来月は野々市じょんからまつりですね。今年も国際交流ブースを出展しますので、ぜひお立ち寄りください!
僕が初めて日本での生活を始めた時は、日本人の皆さんが恐らくなんとも思っていないごく普通のことに関心を持ちました。それは、日本のほぼどこに行っても遠くに山が見えるということです。
僕はイギリスのイングランド出身ですが、平らな土地が多く、山がほとんどありません。富士山の3,776 メートルもの高さに対して、イングランドの最高峰スカフェルパイクは978 メートルしかなくて、比べものになりませんね!
山のない環境で育った僕は、日本の山につい魅了されてしまいます。イギリスに住んでいた時は、自然とは遠く離れた生活をしている気分になることがよくありましたが、日本に来てからそんな気分になったことがありません。それは、常に遠くに山の景色が見えて、自然を近く感じるからではないかと思います。
初めての試みになりますが、今年の夏は白山に登ろうかなと思っています。頂上に着いたら、今度は野々市から山の方を眺めるのではなく、山から野々市の方を眺めてみたいですね。
日本語では、外国から借りた「外来語」が数多く使われています。例えば、英語からは「メール」や「バス」、ドイツ語からは「アルバイト」や「ワクチン」、そしてフランス語からは「アンケート」や「レストラン」などが使われています。考えてみれば、本当に
たくさんありますね。
そして外来語の中には、意味が元々の言葉と同じ場合もあれば、日本語になってから意味が変わったものもあります。たとえば、「テンション」という単語は、「今日はテンション高いね」などというように、普段から使われていますね。僕が初めてこの言い方を聞いた時はちょっとびっくりしました。なぜなら英語では「Tension」というと、「緊張感」という意味になります。ですから「テンションが高い」をそのまま英訳すると「気を張っている」と全く違う意味になってしまいます!
また、「パソコン」、「スキンシップ」、「サラリーマン」など、英語にはそもそもありませんが、なんとなく英語っぽい日本語もたくさんあります。イギリス人の僕にとっては戸惑うばかりですが、こういうのが言葉の面白みなのではないかと思います。
逆に、英語にも日本語から借りた単語がたくさんあると知っていますか?「Typhoon」(台風)、「Tsunami」、「Karaoke」など主に日本独特なものを指すことが多いです。お互いに言葉の貸し借りをしていますね。
イギリスと日本では、年中行事として広く行われているクリスマスとお正月。日本では、どちらかといえばお正月の方を大切にしているかと思いますが、イギリスではクリスマスとクリスマスにまつわるさまざまな習慣の方が大事だと感じる人が多いです。
イギリスのクリスマスにはサンタクロースが家の煙突から入る話やクリスマス・イブに暖炉の上に赤い靴下をかける習慣などがありますが、一番大切にされているのは家族が集まって楽しく祝うことでしょう。
祝い方は家庭によって異なりますが、クリスマス・デーに朝ごはんを食べながらプレゼントを開けて、親戚とのティータイムをして(ここにクリスマスケーキが登場します)、そして午後3時ごろから本番の昼食に入るのが、一般的な過ごし方です。昼食は、オーブンで焼いた七面鳥、じゃがいもやブロッコリーの野菜の付け合わせに肉の出汁を使ったグレイビーソースをかけた料理「ロースト・ターキー」です。また、両側に引き手があり、真ん中におもちゃが入っている「クリスマスクラッカー」をみんなで引っぱり合って、夜遅くまで楽しい時間を過ごします。
一方、イギリスのお正月に関わる習慣は、花火の打ち上げや新年の抱負などはありますが、種類が少ない気がします。日本には初詣、書初め、餅つきなど習慣が豊富で、イギリス人として少し羨ましいですね!