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工場見学
まずは、水に関係した工場から探検しよう
白山にふった雪どけ水は、手取川(てどりがわ)から流れるだけでなく、地下にも流れ、きれいな伏流(ふくりゅう)水(すい)といわれる水になって地上近くにたまっています。野々市市の地下にはこの水がたくさんあるそうです。そして、この水を使った工場も多くあります。
中村酒造(しゅぞう)野々市工場
写真提供:中村酒造
中村酒造は江戸時代から金沢で日本酒をつくってきました。平成12年(2000年)からは、野々市市清(きよ)金(かね)に酒(さか)蔵(ぐら)をつくって、酒づくりをしています。酒に使う水は、約百年も前にふった雨や雪が地下にたまった白山の伏流水だそうです。この工場で、野々市の特(とく)産品(さんひん)の一つである日本酒「猩々(しょうじょう)」もつくられています。
つぎは、石川県を代表する野々市の工場を探検(たんけん)しよう
津田駒(つだこま)工業(こうぎょう)野々市工場
写真提供:津田駒工業
平成3年(1991年)、粟田(あわだ)にできた野々市市で最も大きい工場です。その敷地(しきち)の広さは、野々市中学校の約3倍近くもあります。この会社では金沢市内の工場で布を織(お)る機械(きかい)をおもにつくっていますが、野々市工場では機械をつくるための道具となる精密(せいみつ)機器(きき)をつくっています。この工場の技術(ぎじゅつ)は世界のトップレベルで、つくった機器は自動車や航空機(こうくうき)の産業など多くの分野で使われています。
高井(たかい)製作所(せいさくしょ)
写真提供:高井製作所
豆腐(とうふ)づくりの機械をつくる世界一の工場が野々市市にあります。
今から約90年前に、日本で最初に豆腐をつくる機械をつくった高井製作所が、昭和37年(1962年)に、金沢市内から野々市市稲荷(いなり)に工場をうつしました。豆腐だけでなく油あげなど大豆(だいず)からできるさまざまな食品をつくるための機械もつくっています。国内だけでなく、世界の38カ国にも輸出(ゆしゅつ)しています。また、おいしい豆腐をつくる研究もしています。